楽天店舗のリピート率、平均は何%?カテゴリ別の目安と「自店の数字」の出し方
結論からお伝えします。楽天店舗のリピート率(一度購入したお客様が同じ店舗でもう一度購入する割合)は、おおむね20〜40%の範囲に収まり、カテゴリによって大きく変わります。食品・サプリ・化粧品などの消耗品系は30〜50%、家具・家電などの耐久財系は10%前後と、扱う商材で3倍以上の開きがあります。
ただし、先に本記事の一番大事な結論を言っておきます。「平均との比較」には、ほとんど意味がありません。それどころか、平均との比較で安心した店舗ほど危ない——私は仕事柄、その実例を何度も見てきました。理由は後半で説明します。
そもそも「リピート率」の定義を揃える——ここがズレると平均比較は無意味
平均の数字を見る前に、1つだけ確認してください。あなたが知りたい「リピート率」は、次のどれでしょうか。
- 店舗リピート率:同じ店舗で(商品は違ってもよいので)もう一度買った人の割合
- 商品リピート率:同じ商品をもう一度買った人の割合
- 期間の区切り:全期間で見るのか、初回購入から半年以内で見るのか
ネット上の「平均◯%」という数字は、この定義がバラバラのまま語られていることがほとんどです。定義が違う数字と自店を比べても、高いのか低いのか判断できません。本記事では特に断りがない限り、店舗リピート率・全期間で統一します。
楽天店舗のリピート率:カテゴリ別の目安
筆者が運用に関わる店舗群の実測と、一般に公開されているEC業界データを合わせると、カテゴリ別の目安は次のとおりです。
| カテゴリ | リピート率の目安 | 傾向 |
| 食品(定期性のあるもの) | 【35〜50%】 | 消費サイクルが短く、最もリピートが出やすい |
| 健康食品・サプリ | 【30〜45%】 | リピート前提のビジネスモデル。ただし1回離脱の損失も最大級 |
| 化粧品・日用品 | 【25〜40%】 | 使い切りサイクルに連動 |
| ペット用品 | 【30〜45%】 | 消耗品比率が高く安定 |
| アパレル | 【15〜30%】 | シーズン性あり。ブランド力で大きく変動 |
| インテリア・雑貨 | 【10〜25%】 | 単発購入が中心 |
| 家具・家電 | 【5〜15%】 | 買い替えサイクルが年単位 |
| ギフト商材 | 【10〜20%】 | 贈り先が変わるため本人リピートは出にくい |
※数字はあくまで目安です。同じカテゴリでも、価格帯・ブランド力・フォロー施策の有無で大きく変わります。
さて。ここまで読んで、自店の数字と見比べた方が多いと思います。「平均より下だった。まずい」と感じた方は、まだ健全です。危ないのは——「平均より上だった。よかった」と、いま安心した方です。
「平均との比較」に意味がない理由——平均より上で安心した店の話
私が見てきた中で一番痛かったのは、リピート率が業界平均をはっきり上回っていた、月商【1,000】万円クラスの店でした。
平均より上。定例でリピート率が話題になることもない。誰も、何も、問題だと思っていませんでした。ところが顧客単位でデータを分解してみると、その店は初回のお客様の獲得に払った広告費のうち、月【40】万円分を毎月回収し損ねていました。平均より上のリピート率の裏側で、特定の入口商品から入ったお客様だけが、ほぼ全員消えていたのです。
平均は、他店の数字です。あなたの店のどこに穴が空いていて、そこからいくら漏れているかについて、平均は何も教えてくれません。「平均より上」という安心は、穴を探すのをやめる理由になるぶん、むしろ害になることさえあります。
では何を見ればいいのか。リピート率という「合計値」を分解した先にある数字です。中でも最重要なのが、F2転換率——初回購入者のうち、2回目を買ってくれた人の割合。
データを見ていると、リピートの勝負は2回目でほぼ決まっています。2回目を買ったお客様が3回目を買う確率は自然と高くなる一方、初回で止まったお客様はそのまま戻ってきません。筆者はこれを「F2の壁」と呼んでいます。リピート対策とは実質的に2回目対策であり、見るべきは「リピート率の平均」ではなく「自店のF2転換率」なのです。
ところが——その数字、RMSのどこにも表示されません
ここで、多くの方が同じ壁にぶつかります。F2転換率を見ようとRMSを開いても、その数字はどの画面にも存在しません。
RMSが教えてくれるのは「今月、何人が買ったか」「売上がいくらか」というフロー(流れ)の数字です。一方でリピート分析に必要なのは「先月買った人のうち、誰が今月戻ってきて、誰が戻ってこなかったか」という、お客様一人ひとりを時間軸で追いかけた数字です。RMSはこの構造を持っていません。
見えない数字は、対策されません。そして対策されない離脱は、静かに、確実に、お金の形で消えていきます。仮に1人あたり1,500円の広告費で獲得したお客様が月200人離脱しているなら、月30万円。年間360万円。社員1人分の年収に近い金額が、どの帳票にも「損失」と書かれないまま消えている——先ほどの月商1,000万円の店で起きていたのは、まさにこれでした。しかもその店の売上グラフは、右肩上がりだったのです。
自店のリピート率・F2転換率の出し方(手順)
では、自店の数字はどう出すのか。RMSに表示されなくても、元データはRMSの中にあります。手順を隠さず全部書きます。
手順1:注文データのCSVをダウンロードする RMSにログインし、注文管理からCSVダウンロードを行います。分析には最低でも直近12ヶ月分、できれば全期間のデータを取得してください。期間が短いと、リピートが発生する前のデータしか見えず、実態より低い数字が出ます。
手順2:同一顧客を「名寄せ」する ここが最難関です。同じお客様でも、注文ごとにメールアドレスが違う・住所の表記が揺れる、といったことが普通に起きます。実務では電話番号と注文者氏名を組み合わせて同一人物を判定するのが最も精度が高い方法です。また、キャンセルされた注文(ステータス900)を除外しないと、数字が濁ります。
手順3:顧客ごとに購入回数を数える 名寄せができたら、顧客ごとに購入回数(F1=1回、F2=2回…)を集計します。
手順4:計算する
- リピート率=2回以上購入した人数 ÷ 全購入者数
- F2転換率=2回目を購入した人数 ÷ 初回購入者数
Excelのピボットテーブルと関数で、やろうと思えばできます。
ただし、正直に言います。手動は続きません
この作業、実際にやると1店舗あたり丸1日〜2日かかります。それでも1回目は、発見がある分だけ楽しいんです。問題は2回目以降です。
施策の効果を確かめるには、毎月、同じルールで、同じ精度で集計し続ける必要があります。名寄せの基準が月によって少しでもブレると、数字の変化が「施策の効果」なのか「集計のブレ」なのか、誰にも分からなくなる。筆者自身、月次のExcel集計を【3ヶ月】で挫折しました。10年この業界にいて、重要性を誰より分かっているはずの人間が、です。
リピート分析が多くの店舗で放置されているのは、店長の能力の問題ではありません。続けられる仕組みがないという、ただそれだけの問題です。
まず、自店が「見えているか」を3分で確かめる
ここまでの内容を、自店に当てはめてみてください。F2転換率。獲得コストの回収に必要な購入回数。2回目購入が起きるタイミング。——いくつ即答できたでしょうか。
即答できなかった方向けに、8問の質問に◯×で答えるだけの無料診断を用意しました。見えていない数字がいくつあるか、そして業態と月商規模から推定して、毎月いくらの損失が発生している可能性があるかをその場で試算します。
自店の実数で確かめたい方は、注文CSVを入れるだけで分析できる無料枠もあります。データはブラウザの外に一切送信されない設計なので、お客様の個人情報を外部に預ける必要はありません。
よくある質問
Q. リピート率は何ヶ月分のデータで計算すべきですか? 最低12ヶ月分を推奨します。期間が短いと、まだ2回目を買う前のお客様が「離脱」として数えられ、実態より低い数字が出ます。逆に全期間で見る場合は、直近に獲得したお客様の分だけ数字が下振れすることを頭に入れて読んでください。
Q. リピート率とリピーター率は違うものですか? 一般に、リピート率は「購入者のうち再購入した人の割合」、リピーター率は「ある期間の購入者のうちリピーターが占める割合」を指すことが多いですが、使う人によって定義が揺れます。他所の数字と比較するときは、必ず定義を確認してください。
Q. リピート率を上げるには何から始めればいいですか? 最初にやるべきは施策ではなく、離脱地点の特定です。2回目購入が初回から何日目に起きているかが分かると、フォローメールやクーポンを打つべきタイミングがデータで決まります。闇雲に施策を足す前に、まず自店の数字を見える化することをおすすめします。
「続けられる形」にする
ここまで読んで、「重要なのは分かった。でも毎月は無理だ」と思われたなら、それが正しい反応です。私も3ヶ月で挫折しました。
続かない原因は集計作業そのものではなく、毎月同じルールで同じ精度を再現し続けなければならないという点にあります。名寄せの基準、キャンセル注文の扱い、期間の切り方。どれか1つがブレた瞬間に、先月との比較ができなくなる。だから施策の効果も検証できなくなります。
楽天市場 ミエルLTVは、この記事の手順1〜4をそのまま自動化したツールです。RMSからダウンロードした注文CSVを読み込ませるだけで、F2転換率も、2回目購入が起きるまでの日数分布も出ます。名寄せもキャンセル除外も、毎月同じルールで処理されます。
そして、CSVはブラウザの外に一切送信されません。お客様の氏名・住所・電話番号を含むデータを、どこかのサーバーに預ける必要はない設計です。
まずは直近12ヶ月分を入れて、F2転換率だけでも確かめてみてください。
【CTA:▶ 楽天市場 ミエルLTVで自店のF2転換率を見る】※当ツールはPC用です。


